熱力学の論理構造の本質 は、本書を読めば十分わかるのですが、念のため解説した7.5節を付加することにします。 重力などにより不均一な平衡状態が生じるときにも、本書の論理体系で全て解析できます。その解説をここに公開します。
断熱過程では,系の外部との熱の出入りがないので,熱力学第一法則の式は,系に与えた熱量 𝜕 Q = 0 となり,内部エネルギー変化量 dU ,系がした仕事 𝜕 W ,の関係は, dU = – 𝜕 W となる。 すなわち,断熱過程では,系が外部に仕事をすると内部エネルギーが減少(断熱膨張)し,逆に All Rights Reserved, Copyright Murata Software Co., Ltd. 37 中央に10W発熱体,外周4辺は0 に固定(例題4) 熱伝導解析の種類 0sec 80sec 160sec 熱力学関数(状態方程式曲面)の性質 状態方程式曲面を中心にして統一的に眺めると、熱力学の偏微分関係式の意味が良く解ります。 このページは、別稿「絶対温度とは何か(積分因子とは何か)」8.“熱力学第二法則の応用”の続きです。 物理学II(熱力学) 第10 回 2002 年7 月11 日 9. 熱力学ポテンシャル 9-1自由エネルギー 純粋に力学的な系ある過程の間に外部に行う仕事は系のエネルギー変化(増加を 正にとる) のマイナスに等しい. 熱力学的な系受け取る熱を考慮する必要. 5 熱力学第2法則: 「ある種の巨視的な変化は不可逆である。」 互いに等価な表現(原理)がある。 クラウジウスの原理: 「低温物体から高温物体に熱を移し, 他に何の変化も残さない過程は実現できない。」 温度差があるときの自然な(自発的な)熱伝導は一方向に不可逆的に進む。
演習問題 6章 熱力学 6章 熱力学 1. 一原子分子の気体1molからなる系がある。この系に熱q=50 Jを与えた。このとき系は膨張によって外界に対して仕事w=100 Jをした。系の温度変 化を求めよ。 解 第一法則より系の内部エネルギー 断熱過程では,系の外部との熱の出入りがないので,熱力学第一法則の式は,系に与えた熱量 𝜕 Q = 0 となり,内部エネルギー変化量 dU ,系がした仕事 𝜕 W ,の関係は, dU = – 𝜕 W となる。 すなわち,断熱過程では,系が外部に仕事をすると内部エネルギーが減少(断熱膨張)し,逆に All Rights Reserved, Copyright Murata Software Co., Ltd. 37 中央に10W発熱体,外周4辺は0 に固定(例題4) 熱伝導解析の種類 0sec 80sec 160sec 熱力学関数(状態方程式曲面)の性質 状態方程式曲面を中心にして統一的に眺めると、熱力学の偏微分関係式の意味が良く解ります。 このページは、別稿「絶対温度とは何か(積分因子とは何か)」8.“熱力学第二法則の応用”の続きです。 物理学II(熱力学) 第10 回 2002 年7 月11 日 9. 熱力学ポテンシャル 9-1自由エネルギー 純粋に力学的な系ある過程の間に外部に行う仕事は系のエネルギー変化(増加を 正にとる) のマイナスに等しい. 熱力学的な系受け取る熱を考慮する必要. 5 熱力学第2法則: 「ある種の巨視的な変化は不可逆である。」 互いに等価な表現(原理)がある。 クラウジウスの原理: 「低温物体から高温物体に熱を移し, 他に何の変化も残さない過程は実現できない。」 温度差があるときの自然な(自発的な)熱伝導は一方向に不可逆的に進む。 Fluid Mechanics seventh edition by Frank M. White
ダウンロードファイル形式:pdf(103KB) 正誤表(第2刷用) Update:2014-10-22 「専門基礎ライブラリー 熱力学」 正誤表(第2刷用) 熱力学演習問題.pdf をダウンロードする準備ができました。 ダウンロードするファイルをお確かめください。 Download Details: ファイル 熱力学演習問題.pdf コメント 講義ノートの確認問題です。解答は講義ノートを参照してください。 熱力学 まとめ (熱力学講義ノート) 戸田昭彦 熱力学では温度が関与する巨視的な現象を扱う。 巨視的な現象とは,膨大な数(例えば1 モル)の分子・原子・素粒子や,電磁波・光などの輻射の集 団が起こす現象である。 1 第1 章 熱力学の主要概念 まず,熱力学の主要概念を,経験事実に基づいて概説する。厳密な定義は後の章で行う。1.1 温度(経験温度) 1.1.1 物質の熱膨張を用いた定義 0 C 100 C 100 s ü 温度は,熱力学が成立する以前には,物質の 4 2 大気の熱力学 2.1 気体の状態方程式 気体分子自身の体積や分子間力などが存在しない仮想的な気体を理想気体高 (ideal gas)という。理想気体においては、 ボイルの法則高(Boyle’s law): 温度一定の条件下では体積は圧力に反 電気化学ポテンシャルと熱力学第三法則(ネルンストの熱定理) 電気化学ポテンシャル(electrochemical potential)について、例えば理化学事典第5版(岩波書店)には 単に化学ポテンシャルということもある。 荷電粒子(たとえば 序 本書は、理系の大学1年生向けの熱学と電磁気学の教科書である。前半で熱学、後半で電 磁気学を扱っている。熱が物体に加わると、物体の温度は上昇する。この時さらに、物体は、大きさや形、時に は様々な性質を変える。
4 2 大気の熱力学 2.1 気体の状態方程式 気体分子自身の体積や分子間力などが存在しない仮想的な気体を理想気体高 (ideal gas)という。理想気体においては、 ボイルの法則高(Boyle’s law): 温度一定の条件下では体積は圧力に反
熱力学関数(状態方程式曲面)の性質 状態方程式曲面を中心にして統一的に眺めると、熱力学の偏微分関係式の意味が良く解ります。 このページは、別稿「絶対温度とは何か(積分因子とは何か)」8.“熱力学第二法則の応用”の続きです。 物理学II(熱力学) 第10 回 2002 年7 月11 日 9. 熱力学ポテンシャル 9-1自由エネルギー 純粋に力学的な系ある過程の間に外部に行う仕事は系のエネルギー変化(増加を 正にとる) のマイナスに等しい. 熱力学的な系受け取る熱を考慮する必要. 5 熱力学第2法則: 「ある種の巨視的な変化は不可逆である。」 互いに等価な表現(原理)がある。 クラウジウスの原理: 「低温物体から高温物体に熱を移し, 他に何の変化も残さない過程は実現できない。」 温度差があるときの自然な(自発的な)熱伝導は一方向に不可逆的に進む。 Fluid Mechanics seventh edition by Frank M. White 第11章 熱力学的揺らぎ 静止液体中の懸濁粒子の運動を議論したアインシュタインの結論がペランの 実験により支持されて粒子論的自然観が確立された。統計物理学の確率論的 思考は、孤立系のエントロピーの揺らぎを容認することで、平衡状態の概念 重力と熱力学 宇宙物理学研究室 酒井啓太 Abstract この論文ではよくあるBlack Hole のエントロピーの求め方をまず紹介しておい て、その後に物理的解釈からエントロピーを導出した。またBlack Hole だけでな く同様の考え方でΛ 項のある 特集/ 熱力学の基礎概念 エントロピーをめぐって 佐々 真一 1. はじめに 「エントロピー」という言葉を初めて耳にした のは大学に入学してすぐだった。おませな友人た ちがこの言葉を使って不可逆性について論じてい るのを呆然と見ていた。